春の食材でデトックス!旬のものを食べることには意味がある【保存版】

「春の食材ってデトックスにいいの?」と、思う方も多いかもしれません。


冬の寒さで代謝が落ちた体を活性化させるには、デトックスが必要です。

春の食材には、体の浄化に作用する栄養素が豊富に含まれています。


今回は、春に必要なデトックスの解説から、春が旬の食材とその栄養をご紹介します。

春の食材を楽しむだけで、自然と健康を手に入れられますよ。

目次

食材の旬とは

日本には四季があり、季節とともに食べ頃を迎える食材は移り変わっていきます。


現代では、スーパーに行けば年中いろいろなものを手に入れることができますよね。

しかし、食材の本当の旬は、「その植物が自然に育つことができる時期」に限られます。

植物の成長には、それぞれの種類に適した環境が必要です。


自然環境で無理なく育つ野菜は、その他の季節と比べて栄養価がとても高くなります

また、魚や肉などの生き物も、それぞれの産卵・出産シーズンによって栄養価は変わるのです。


旬の食材には、不思議とその時期に体が必要とする栄養素が豊富に含まれています

気温の変化などで起こりやすい不調を、季節の食べ物がサポートしてくれるのです。


また、四季の移り変わりを楽しむためにも、旬の食材は積極的に取り入れていきたいですね。


  • 春の食材はデトックス

  • 夏の食材は体力回復

  • 秋の食材は胃腸を整える

  • 冬の食材は体を温める

春の食材のデトックス成分

春の食材には、デトックス効果のある成分が含まれています。


気温が低いと代謝が落ちるため、冬はどうしても体内に老廃物が蓄積しやすくなってしまいます。

ポカポカした陽気が気持ちいい時期には、何となく体が重く感じたり体調や肌にも不調が出やすいですよね。

春に起こりやすいこれらのトラブルは、体の中の老廃物が引き起こした症状でもあります。


春の食材に解毒作用があるのは、新陳代謝を促す成分が豊富に含まれているからです。

ここからは、春の食材に含まれる代表的なデトックス成分を解説していきます。

植物性アルカロイド

植物性アルカロイドは、腎臓の機能を高めて代謝を促します。


苦み成分である植物性アルカロイドが多く含まれるのは、ふきのとうやタラの芽、ウドなどの山菜です。

腎臓のろ過機能を高める作用があり、体内の老廃物や過剰な水分の排出をサポートします。

イソチオシアネート

硫黄化合物の一種であるイソチオシアネートには、肝臓の解毒作用があります。


イソチオシアネートがもたらす効果は、肝機能の向上や、解毒酵素の活性化です。

また、抗酸化作用がとても強力で、がん細胞の増殖を防ぐ効果があるとも言われています。

辛み成分であるイソチオシアネートが多く含まれるのは、菜の花キャベツなどです。

不溶性食物繊維

食物繊維には水溶性と不溶性があるのですが、春野菜に多く含まれているのは不溶性食物繊維です。


不溶性食物繊維は、水分を吸収して便のカサを増やし、腸のお掃除をしてくれる栄養素です。

水分を含んで大きくなった便が腸を刺激し、排便が促されるため、便通改善の効果があります。

また、不溶性食物繊維は、腸内の有害なものも絡めて体外に排出するので、病気のリスクも減らせます

カリウム

カリウムには、体内の余分なナトリウムを排出する作用があります。


利尿作用があるカリウムは、体内に蓄積した毒素を尿と一緒に排出するため、むくみを解消できます。

また、血圧を正常に保つ作用や、筋肉を維持する働きもある、有用なミネラルです。

※ただし、過剰摂取は「高カリウム血症」になる恐れがあるため、カリウムの摂りすぎには注意しましょう。

ビタミンU

ビタミンUとはキャベツに含まれる「キャベジン」のことで、肝臓の機能回復をサポートします。


肝臓は、アルコールや体内で作られるアンモニアなどの毒素を分解する働きをする臓器です。

体内の解毒を担っている肝機能を強化するビタミンUは、積極的に摂り入れたい成分ですね。

アスパラギン酸

アスパラギン酸は、体内に溜まった毒素や余分な水分を排出する働きをします。


アスパラギン酸は利尿作用がある成分で、アミノ酸の一種です。

アミノ酸は、筋肉疲労で溜まった乳酸をエネルギーに変える疲労回復作用があります。

さらに、新陳代謝を促す作用もあるため、美肌などの効果も期待できますよ。


春野菜のデトックス成分は毒素でもあるから、食べ過ぎには注意だよ

しっかりとあく抜きしてから、ほどよい量を楽しんでね

デトックスで得られる効果

デトックスとは、体内に蓄積された不要なものを排出することです。

方法としては、毒素排出効果のある食べ物を摂るほか、適度な水分を摂取したり、発汗するなどがあります。

春の食材にはデトックス効果のある成分が多く含まれるので、体の浄化が期待できますよ。

腸内環境の改善

デトックスは、腸内環境を整えるためにも有効です。


腸内のバランスが良くなると、腸の働きが活発になるため、便秘解消が期待できます。

また、腸内環境が改善されることで免疫力が高まり、病気予防にも効果的です。

さらに、細胞の新陳代謝も促されるので、美肌などにも繋がりますよ。

腸内環境改善で得られる効果はコチラ
腸活による効果とは?腸内環境を改善して体の中から健康になろう

血行促進

デトックスで得られるのは、全身の血行促進効果です。


体内の老廃物が排出されると血管の通りもよくなるため、血の巡りが促されます。

血行促進によって見込める効果は、肩こり解消冷え性の改善などです。

疲労回復

デトックスでは、疲労回復の効果が期待できます。


不規則な生活や、バランスの悪い食事によって、現代人の体は酸性に傾きがちです。

体が酸性になると免疫力が低下し、疲労物質を溜め込みやすくなってしまいます。

デトックスによって体内の酸度が改善されれば、疲労回復効果を得られるのです。

むくみ改善

デトックスは、むくみを取るためにも大切です。


代謝が悪くなると、体内には不要なものが溜まりやすくなってしまいます。

むくみを取るには、過剰なナトリウムや余分な水分などを排出することです。

むくみが改善されると、体のだるさ軽減にも繋がりますよ。

春が旬の食材

春の食材には、デトックス効果のある成分が含まれたものが多くあります。


暖かくなる春に旬を迎えるのは、おいしい食材が多いですが、栄養面でも注目したいものばかりです。

ここからは、食材の分類ごとに代表的なものを挙げてご紹介します。

野菜

山菜

春の山菜にはたくさんの種類があり、ほのかな苦みや独特の風味などが楽しめます。

タラの芽やウド、ふきのとう、コゴミなど、山の恵みである春の山菜は、繊維がまだ柔らかい新芽の状態です。

下処理が大変なイメージもありますが、アク抜き不要な天ぷらが簡単でおすすめですよ。

山菜には、植物性アルカロイド食物繊維カリウムなどのデトックス成分が含まれます。

また、抗酸化作用のあるポリフェノールビタミンミネラルも豊富です。


山菜にはよく似た毒草もあるから、見分けるのが難しいよね

山菜採りは必ず慣れた人と一緒に行ってくださいね

*山菜の栄養や下処理方法はこちらから
山菜の栄養には今体に必要な効果がある!春が旬の山菜を楽しもう

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菜の花

菜の花の収穫時期は花が咲き始める前の状態で、独特のほろ苦さと香りがあります。

アブラナ科の花を総称して菜の花と言いますが、食用にされるものの多くは改良品種の「なばな」です。

調理はサッと茹でて和え物にしたり、炒めものや、天ぷらにしてもおいしいですね。

菜の花には、植物性アルカロイドイソチアソシネートカリウムなどの解毒成分が豊富です。

また、ビタミンCβ-カロテンなどの、美容に嬉しい成分も多く含まれています。

たけのこ

竹の若芽であるたけのこは種類がとても多く、それぞれ特徴が異なります。

日本で最も代表的なたけのこは孟宗竹で、甘味があり、豊かな風味歯ごたえがあります。

柔らかい穂先は和え物などに、歯ごたえのある真ん中は炒め物や天ぷらなどに向いています。

たけのこには食物繊維カリウムが多く含まれるため、体内の老廃物や毒素の排出に効果的です。

また、旨味成分であるグルタミン酸アスパラギン酸などのアミノ酸は、疲労回復にも作用します。

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たけのこの栄養とは?この時期に嬉しい効能を持つ春が旬の野菜

アスパラガス

露地栽培のアスパラガスは春から初夏にかけてが旬です。

寒暖差のある地域で栽培されるアスパラガスは特に甘味が強く、旨味やコクのある野菜です。

種類はグリーン、ホワイト、紫などがあり、シンプルに茹でて食べたり、じっくりと焼くのもおすすめです。

アスパラガスには、アスパラギン酸植物性アルカロイドデトックス効果がある成分が含まれます。

また、アスパラガスには健康維持に欠かせないビタミン類も豊富ですよ。

エンドウマメ

春から初夏が旬のエンドウマメも種類が色々あり、食べ頃の成長段階で呼び方が変わります。

鞘を食べるサヤエンドウ、実を食べる実エンドウ、そして中間の鞘と実を食べるスナップエンドウなどです。

クセがなく鮮やかな色合いで用途は広いですが、だしが出たお味噌汁もおいしいですよ。

エンドウマメは不溶性食物繊維が多く、腸内環境の改善に役立つ食材です。

また、抗酸化作用のあるβ-カロテンや、エネルギー代謝を助けるビタミンB1B2も多く含まれます。

新たまねぎ

春は冬を越した玉ねぎの収穫時期でもあります。

通常、玉ねぎは乾燥させて長期保存可能な状態にするのですが、その収穫したてのものが新玉ねぎです。

新玉ねぎは甘味が強く辛みは少ないため、生のままのサラダや、トロトロに加熱したスープに向きます。

新玉ねぎには食物繊維カリウムが豊富で、効果としては便通改善むくみ解消などです。

また、血液をサラサラにする硫化アリルや、抗酸化作用のあるアントシアニンなども含みます。

春キャベツ

冬の寒さが和らいでくると、ふんわりと巻いた春キャベツがおいしい時期になります。

キャベツは品種によって収穫時期が異なりますが、春キャベツは柔らかく、みずみずしいのが特徴です。

加熱してもいいのですが、おすすめなのは特徴を活かして生のままサラダなどで食べることです。

春キャベツにはビタミンU(キャベジン)が多く含まれ、肝臓の働きを助けます。

また、ビタミンCが豊富で、風邪の予防や美肌効果も期待できる食材です。

ビタミンCは加熱で半減してしまうため、生食に向く春キャベツなら効率的に摂取できますね。

果物

冬から出回り始める苺ですが、露地栽培のものは春に食べ頃を迎えます。

春の苺は冬のハウス栽培のものよりも香りが強く甘酸っぱさを感じやすいです。

酸味がある春の苺は、ジャムにしたりお菓子に使うのにも向いています。

苺には、腸内の善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維が多く含まれています。

また、ビタミンC葉酸アントシアニンなど、女性に嬉しい栄養が豊富です。

キウイ

外国産のイメージが強いキウイですが、国産のものは3月頃に多く出回ります。

キウイは日本でも広い地域で栽培が可能で、手入れも簡単なので家庭菜園でも人気があります。

そのまま食べることが多いキウイですが、酸味が強いのでサラダや前菜にも合いますよ。

キウイには水溶性食物繊維不溶性食物繊維の両方がバランス良く含まれ、便通改善効果が高いです。

また、ビタミンCが多い果物としては代表格で、美白や保湿などの美肌効果が期待できます。

甘夏

春の柑橘類にも色々とありますが、代表的なものは甘夏でしょう。

香りがよく甘酸っぱさがあるのが特徴の甘夏は、酸味の苦手な方にも食べやすい柑橘類です。

甘夏は、オレンジのようにジャムにしたり、外皮のシロップ漬けに加工するのもおすすめです。

甘夏などの柑橘類は、水溶性食物繊維が豊富なため、腸内のバランスを整える作用がある果物です。

また、ビタミンCクエン酸などの抗酸化成分も含むため、アンチエイジング効果もあります。

タイ(真鯛)

「めでたい」とお祝いの席で使われるタイは年中漁獲される魚ですが、旬は晩秋から春です。

西日本に多い真鯛は、産卵期を迎える春に体色が赤からピンク色に変わるため「桜鯛」と呼ばれます。

タイは淡白で癖もないため、和洋中問わず、どんな調理法にも合う魚です。

タイは肝機能を助けるタウリンを豊富に含み、コレステロールや中性脂肪を減らす作用があります。

また、低脂肪高タンパクなので、免疫力を上げたり疲労回復の効果も期待できる魚です。

サワラ

漢字にすると魚へんに春と書く「鰆」は、名前の通り春を告げる魚です。

関西では春になると、サワラが産卵のために沿岸に近づいてきます。

サバの仲間であるサワラですが、白身魚のように淡白で上品な味わいが好まれています。

サワラには、脂質の代謝を促すビタミンB2や、むくみ防止効果のあるカリウムが含まれます。

また、青魚に多いDHAEPAが豊富で、脳の活性化や、中性脂肪を減らす働きもあるのです。

ニシン

北の海に春を告げるのは「春ニシン」です。

ニシンも産卵期になると沿岸に来遊し、海が白くなる群来(くき)は北海道の春の風物詩でもあります。

春ニシンはサイズが大きくて脂の乗りも良く、数の子だけでなくオスの白子も絶品ですよ。

ニシンには、アスパラギン酸カリウムを含むため利尿作用があり、筋肉にもいい効果があります。

また、ニシンも青魚なのでDHAEPAを含み、健康維持をサポートしてくれますよ。

メバル

全国各地で生息地によってさまざまな種類があるメバルも「春告魚」と言われています。

釣り人たちからも人気のメバルは、春になるとお腹がパンパン、体内で卵を育てて稚魚を産む卵胎生の魚です。

だしの出る魚なので、お味噌汁や煮付けで食べるのがおすすめですよ。

メバルには、代謝に影響を与えるさまざまなビタミンミネラルが多く含まれています。

また、メバルは白身の魚ですが、実は青魚に多いDHAEPAも豊富に含まれているのです。

シラス

シラスはイワシやウナギなどの稚魚で、春シラスが特においしいとされています。

獲れたその日にしか味わえない生シラスは、産地限定の旬の味覚ですね。

鮮度が落ちやすいため、釜揚げシラスシラス干しちりめんじゃこなどの加工品が流通しています。

シラスには、細胞を作る必須アミノ酸のメチオニンや、血を作るビタミンB12が豊富です。

また、カルシウムがとても豊富なので、骨や歯を強くしてくれる効果もありますよ。

その他の海の食材

貝類

アサリやハマグリなどの貝は、産卵前の春に旬を迎えます。

旬の時期の貝は、ふっくらと肉厚な身で、香りも良くなっています。

貝は汁物や炊き込みご飯、パスタなどに利用すると、おいしい貝だしをたっぷりと味わえますよ。

アサリやハマグリにはグルタミン酸タウリンが豊富で、期待できるのは肝臓機能の向上などです。

また、ビタミンB12が多く含まれ、貧血予防疲労回復の効果もありますよ。

ホタルイカ

ホタルイカは5~7cmの小さなイカで、普段は深海に生息しています。

春になると産卵のために浜辺に寄るため、夜の海で行われるホタルイカ漁が有名ですね。

小ぶりながらも旨味が強いのが特徴で、シンプルに塩茹でや天ぷらで食べるのもおいしいですよ。

ホタルイカには、肝機能を高めコレステロール値を下げるタウリンが豊富に含まれています。

また、肌トラブルを改善するビタミンAや、抗酸化作用のあるビタミンEなど、美容成分も多いです。

ワカメ

主に乾燥や塩蔵の状態で1年中流通しているワカメですが、実は春が収穫時期です。

ワカメは1年草で、新しい芽が育った柔らかい状態のものを春に収穫して加工しています。

生ワカメが食べられるのは旬の時期だけなので、遭遇できたらぜひ試してみてくださいね。

ワカメには、腸内環境を整えてくれる食物繊維がたっぷりと含まれ、便秘解消などの効果があります。

また、アスパラギン酸カリウムといった、利尿作用のあるデトックス成分も豊富です。

まとめ

春はデトックスの季節です。

気温が低い冬の間に、知らず知らずのうちに体内に溜め込まれてしまった老廃物。

そんな体を目覚めさせてくれるのが、デトックス成分を多く含む「春の食材」です。


春が旬の食材は、香りが強く、甘味や旨味を感じやすいものが多いです。

また、産卵期を迎える海の生き物は、たっぷりと栄養が蓄えられています。


積極的に春の食材を取り入れて、季節を楽しみながら体を整えていきましょう。


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この記事を書いた人

アラフォー料理人ライター
栄養士・調理師の資格を持ち、長年飲食業界で腕を磨きながら食の重要性を追究。糖尿病などの病気に対応した食事療法についても学んできました。
食の専門家として、食に関連した健康・美容に役立つ情報をお届けします。

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